禅語・禅問答

第72話 梅一輪

 昔、中国の詩人が春をたずねて、一日中、野山を散策したが、つい春を見つけることができず、疲れた足をひきずってわが家に帰り、ふと庭先の梅の梢に花のふくらみを発見し、「春はこんな身近にあったのか」と、感激の詩を賦している。 […]

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佐藤俊明のちょっといい話
執筆年
1996-1999
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禅語・禅問答
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第82話 牛蒡の頭

 禅寺の朝食はお粥に相場がきまってますが、時としてご飯になることがあります。 ご飯には一汁一菜がつきます。 或る朝のこと、その日はご飯でした。  風外和尚は小僧の運んできたお膳につき、箸をとり、まずひと口味噌汁を吸い、「 […]

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佐藤俊明のちょっといい話
執筆年
1996-1999
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禅語・禅問答
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第85話 水と氷の如くにて

 昆虫は卵から幼虫になり、幼虫が蛹になり、蛹が成虫になり、成虫が卵を生み、その卵が幼虫になるというふうに姿を全く変えております。つまり完全変態しております。だから蛹の一生を取り出してみると、幼虫から生まれ変わり、死んで成 […]

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佐藤俊明のちょっといい話
執筆年
1996-1999
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禅語・禅問答
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第86話 相続や大難

 私どもの周囲には、才能のあるにまかせて、あれもやり、これもやりして生命力を分散し、結局は虻蜂とらずの一生を終わる人が少なくなりません。 逆に、たとえ才能には恵まれていなくとも、自らの能力に応じた守備範囲を堅く守って、一 […]

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佐藤俊明のちょっといい話
執筆年
1996-1999
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お釈迦様昔話・民話禅語・禅問答
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第87話 人間万事塞翁が馬

私どもの周囲には、才能のあるにまかせて、あれもやり、これもやりして生命力を分散し、結局は虻蜂とらずの一生を終わる人が少なくなりません。 逆に、たとえ才能には恵まれていなくとも、自らの能力に応じた守備範囲を堅く守って、一つ […]

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佐藤俊明のちょっといい話
執筆年
1996-1999
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お釈迦様昔話・民話禅語・禅問答
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第92話 人間の好時節

春、百花あり。秋、月あり。夏、涼風あり。冬、雪あり。もし、閑事の心頭に挂ることなくんば、すなわちこれ人間の好時節。  これは、禅門で有名な「無門関」にある偈(詩)です。 春は百花爛漫として咲き綻び、秋は月が美しい。 夏は […]

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佐藤俊明のちょっといい話
執筆年
1996-1999
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禅語・禅問答
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第98話 便所掃除

 ある山寺に一人の学者が泊まった。翌朝出発しようとしたとき、見送りに出て来た小僧を見て学者はびっくりして言った。 「そなたは昨晩見た時には死相があらわれていて、3日のうちに死ぬる運命だった。それを言ったとてそなたにはなん […]

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佐藤俊明のちょっといい話
執筆年
1996-1999
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昔話・民話禅語・禅問答長寿・高齢化社会
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第92話 井戸の蛙と、笑わば、笑え!

 一年間の教師生活をしたといえども、な~んにもできないで辞めてしまったから、寺に生まれ、育った私は言わばお坊さんの純粋培養みたいなもの。そんな私でも、宗派の布教誌の編集や、ご詠歌を一生懸命、もうやり過ぎじゃない?と揶揄さ […]

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名取芳彦のちょっといい話
執筆年
2002-2004
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禅語・禅問答弘法大師・空海
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第93話 無視できない虫

 調べ物のために数年間開いていなかった本をあけたりすると、体長一ミリにもみたないベージュ色の虫の姿が歩いていることがある。塔婆の上でも見かけたことがあるから、きっと木の繊維を食べる虫なんだと思う(名前をご存じの方は教えて […]

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名取芳彦のちょっといい話
執筆年
2002-2004
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禅語・禅問答生きかた
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第112話 まあイヤラシイ

 この話は第111話からの続きです。まずそちらを読んでください。 ヌードダンサーでもあるTさんは言った。「私は脱ぐことにこだわっているんです」 こんな書き方をすると誤解をする人がいるかもしれないが、坊さんの私には彼女のこ […]

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名取芳彦のちょっといい話2
執筆年
2005-2007
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禅語・禅問答
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