良寛
第4話 無きには如かず
「好事も無きには如かず」 好事とは読んで字のとおり、よいこと、結構なこと、めでたいことであり、これは誰もが望むところのものである。その好事も、 「無きには如かず」 すなはち、 「有るよりはむしろ無い方がましだ」 とはい […]
第30話 縁を大切に
もっともポピュラーなお経、『般若心経』というと、「色即是空」を連想する人が多いかと思う。 ここにいう「色」とは、色欲とか色情のことではなく、存在するものすべてのことなので、「色即是空」とは、あらゆる物はすべて空だという […]
第38話 ギャーテーギャーテー
『般若心経』は、心の捉われをなくする教えであります。捉われがある限り心の休まることはありません。捉われなきところに真の自由があらわれるのです。 良寛様は、地震に遭って見舞の手紙を貰った時、その返事に「災難に遭う時は災難 […]
第61話 落ち葉焚き
いくら掃いても掃ききれない落ち葉の季節となった。 こんな時思いだすのが良寛さまのことである。 良寛さまが托鉢に出て不在の時、良寛さまを召しかかえようとした殿様の家来が来て、五合庵の周囲の草を刈り、良寛さまに喜んでもら […]
第77話 生きる金そんなにいらず栗を剥く
生きる金そんなにいらず栗を剥く この句をいつであったか門前の伝動板に書いた。これは朝日新聞の読者俳句欄に出ていた句である。その時ちょうど通りかかった人がこの句がどうもわからないという。どこがわからないのかと聞いてみると […]
第19話 「空(からっぽ)」 II
良寛和尚の偉大さというか名僧たる所以は、子供に愛され、大らかな生き方と、その残された書の素晴らしさは言うに及ばずながら、実は大乗仏教の「空」の教えを、見事に体得し実践された方だということにある。 和尚は、新潟県の西蒲 […]
第190話 ユーモアで包んじゃえ!
仏教とユーモアがどう繋がるのか、どんな具合に絡むのか……。確かなことは言えません。 お釈迦さまや弘法大師、他の祖師方の記述や伝記の中にユーモアや冗談を言ったという記録を見いだすことはなかなかできないようです。一休さんや […]