親子
第79話 いつか言ってみたい一言
歳相応の色気今月はじめ、奈良の長谷寺で、30分の法話を6回やった。次の出番で待っていたつくば市一乗院のご住職、鈴木暁仁僧正が、控室に戻った私に「名取さん、あんたの話は江戸風の歯切れの良さと、何より歳相応の色気があっ […]
第95話 旦那とドネーション
仏教で、心がやすらかになる方法の一つが布施。坊さんの私が言うと“ナンダ…、またカネの話か”なんて思われそうですが、それはまた別の機会に書くことにします(コッチにだって、言いたいことあるんだからね!)。 さて、気を取り […]
第96話 面倒をみたんだから面倒みろよ
家族で車にのって、夕飯に出かけた。後部座席には、私より背が高くなった長男、90kgの私より体重で巨大化した次男、身長157cmの母より背も態度もデカイ娘が、肩を交差させながら乗車した。こうなると、ルームミラーでは後方確 […]
第97話 ビデオで撮るのは子どもばっか?
運動会で、子どもがゴールした時に見るのが親の目じゃなく、レンズの目なんてぇのはマズイッスヨというのは第44話でした。誕生から、お宮参り、七五三、入学式、家族旅行など、おりにふれて撮られる映像は、成長したわが子の披露宴で […]
第99話 お元気の裏側-七五三-
ありがたいことに、この秋も月に2、3回はお話を頼まれているのだが、司会者の、穴があったら入りたいような紹介の後、皆さんの前にでて私は開口一番“聞いて極楽、見て地獄、名取でございます”と言う(ご婦人が少なければ“破れ猿股 […]
第119話 人の為と書いて偽?!
偽善の偽である。“いつわり”だ。人の為というこの漢字を作った人も、その使用を認めた人も、世の中の「人のためと言いながら、自分の利益ばかり考えているニセモノ」をずいぶん見聞き、そして体験したんだろうなあと思う。私にはそん […]
第123話 いい・かげん
さて、今回は掛川市の“ひじき”さんからのリクエストのお題をそのままイッタダッキマ~ス。 今年大学に入った次男が小学校5年生の時のことだ。次男だから、親からかまわれなかった反動で無鉄砲なところもあるのだが、兄の失敗を見 […]
第124話 いい・加減
(「第123話 いい・かげん」からの続きです)せっかく風邪で眠っていたのに、看護婦さんに言われた“8時間おきに薬を飲むこと”を至上命令かのごとく思い込み、目覚まし時計まで使って起きて、わざわざ薬を飲む小学5年生の次男。 […]
第125話 病の流れ流れて行くところ?
今回の“都鳥”さんからのお題は、最後の?マークが、じつに深いです。病をかかえている方の心の揺らぎがそのまま出ているような気がします。 幸いなことに私は、入院はおろか、通院するような病気にもなったことがありません(そんな […]
第130話 子は親の鏡?
reikoさんからのお題に、私が勝手に「?」をつけました。 さて、広辞苑の【鏡】(キョウ)には、手本になるものという意味があります。だからこそ “親は子供の手本となるべき存在ですよ”なる意味で、親は子供の鏡といわれたり […]
第136話 どっちを選ぶ?
今回は、仏教を少し勉強した人なら知っている(?)こんな問題からスタートです。 <問>あなたの目の前で、奥さん(or旦那)と、自分の親(父or母)が溺れていたとします。あなたはどちらを先に助けますか? この問題に、社会 […]
第141話 天寿って何?
『広辞苑』によると天寿とは“天から授けられた寿命”とあります。しかれば、天とは何だ?……と調べてみれば、空や空模様などに続いて “[4]天地万物の主宰者。創造主。帝。神。また、大自然の力。「天命」「天然」”とあり、[5 […]
第142話 皆に待たれて 逝(ゆ)く人は
芸能界では、人気絶頂の時に引退する人が時々います。山口百恵、キャンディーズなど、ファンならずとも「まだ続ければいいのに」と引退を惜しみました。さらに引退ではなく、尾崎豊、X-JAPANのhideたちのように人気絶頂で亡 […]
第143話 堂々人生
今週は七五三です。すでに文化の日あたりから街のあちこちで晴れ着の子供たちを目にしていますが、11月15日が正式な日。 朝から綺麗にお粧(めか)しして、写真撮影、お参り、親類縁者へご挨拶…“おかげさまでこんなに立派になり […]
第192話 人間性と学歴??
今回リクエストをくださった鹿児島の“みぃ”さんは受験生を持つお母さん。お嬢さんはあまり勉強熱心ではないけれど、性格はやさしくていい娘だそうです(母親の温かい眼差しを感じます)。でも……、“どんなに いい人♪ でも、成績 […]
第195話 自分の居場所
仏教に「無住処(むじゅうしょ)」という言葉があります。漢字から“住む所が無い”だからホームレスだと思ったら大間違い。これは、特定の場所に留まっていない、縛られていない、自由にどこにでもいられる――という、とてもいい意味 […]