第6話 未来投資型の自業自得論
ハンドルネームtabasaさんから「業」ついて教えてというリクエストいただきました。
そう言えば、半年程前に檀家さんから「ある人にあんたは業が深いからねって言われたんだけど」と相談がありました。ひどいことを言う人がいるもんです。「業が深い」なんて絶対に人に言うべきことじゃないですよ。
業というのは、梵語のカルマの訳語で、行為とか在りよう、という意味です。これに、「結果には必ず原因がある」という「因果の法則」が組み合わされます。
つまりある行為をすると、それが原因になって結果が導きだされるということ。自業自得の業です。千代田区の路上でたばこを吸えば(因)、罰金を取られる(果)、ということ。当たり前のことです。
問題なのは、それを不幸な境遇であること(結果)の原因を、過去の行為、それも自分ではあずかり知らぬ前世にやった行為とか、先祖の行為とかに求めることなんです(そんなのわかりっこないのにね)。
言い換えれば、現在の状態を過去の業(行為)の結果として納得、あるいは説得する方法論が問題なんです。本来、業というのは、悟りに憧れる人が、今何をすべきかということをはっきりさせるための未来投資型の理論なんです。
業については霊感商法とも関係があるので、また書かなくちゃと思っています。
次回はスターウォーズⅡのDVD発売記念として「スターウォーズつながり」で書きます。