第16話 自慢話

挿し絵 natsuさんから「自慢話は醜いですか」って質問をいただきました。自慢話が醜く感じられる時は、自慢するものが間違っている場合が多いんじゃないでしょうか。

 学生時代、友達に「俺の車、時速200キロ、馬力は180馬力なんだぜ」と言われたことがあります。その時に私は冷たく言い放ったんです。
「その車ってさ、誰がアクセル踏んでも200キロ出るんだろ。お前が自分の足で時速200キロで走れて(これって秒速55メートルですよ!)、馬180頭分の力があるんならすごいと思うけどな」
すると、友達はしょんぼりと言いました。
「お前って、嫌な奴だな……」

 ホント嫌な奴でした。その車を自己資金で買った彼の努力は評価されるべきだと思いますが、車の性能と彼とは別ですものね。自慢するものが違ってますよ。

 前回もご紹介した村上さんにこの自慢について伺ったら、人前で話さない方がいいことが二つあるんだって。一つが愚痴。もう一つが自慢話だそうです。でも、その自慢話の中で、二つやっていい自慢話がある。それは、親(友達、先生など)の自慢と故郷自慢。なるほどそういう話は聞いていて耳にやさしいものです。

 この話、面白いので、3月17日アップ分からと続けようかと思います。
 来週は、お彼岸が近いので「ぼた餅」でいきます。