第42話 元気な理由-愛語II-

挿し絵 前回言葉の話題がでたので、今回は愛語(その2)でいきます。

 久しぶりに会った人に「やあ、元気だった?」と聞かれたら何と答えるだろう。
 「はい」とだけ答えてはいけない。仏教徒は、というより日本人は「はい、おかげさまで」って答えるんです。ド・ウ・シ・テ・カ……これはまったく、全てのものはリンクしているという仏教の考え方の影響です(伜の夏休みの英語の宿題を手伝っていたら、こんなへんな日本語を書くようになってしまった……)。

 私が元気である要因の一つに、ひょっとしたらあなたのおかげがあるかもしれない。言われてみりゃ、そりゃ、そうでしょう。
 相手が近所のおばさんだったとします。ずっと前にそのおばさんが母親に「子供には、いろいろなものを食べさせてあげなよ」と言ってくれたおかげで、あなたの健康体の基礎ができたかもしれないのだ。
 そして………驚くなかれ!そのおばさんが近所で、あなたの悪口を散々言いふらさなかったというおかげもある。もし悪口を言われていたら、あなたはきっとノイローゼになって、とても元気どころではなかったろう。 だから「はい、おかげさまで」って言うんです。

 ちなみに「おかげ」というのは“今の自分にとっていい影響”のことを言い、“今の自分にとって悪い影響”のことを「○○のせいで」と言います。

 さて、来週は「心の暗号解読表」でいきますぞ。「花」をインプットしたら「きれい」ってアウトプットする解読表を持ってますか?